ユカリとオジさんの世迷い言(・古代エジプトの神々(1)・・・絵字符都・・・『埃及』(42)
ユカリ 「おじさんは職業柄、宗教、哲学、占術、世界の神話の書物には眼をと おしているのよね」 私 「深くは無いが、浅く広くさ」 ユカリ 「だって、インド神話も、『チベットの死者の書』も読んでいるし」 私 「たいした働きもせず余った時間を、乱雑に乱読したと云うわけだ」 ユカリ 「ねぇ、おじさん、ギリシャ神話の先にはエジプト古代文明があるでし ょう。おじさんは若い頃、ギリシャにも、インドにも、エジプトまでにも行 ってきたのよね。どおして?」 私 「取り立てて理由はないんだ。俺達は団塊の世代なんて云われて、敗戦 前後に生まれた日本人でな、小学校では一クラスが五、六十人前後の生徒 がぎっしり詰まった教室で男女平等、民主化教育、そして科学的教育。中 学時代は六十年安保、高校時代はキューバ危機、ケネディ大統領の暗殺、 大学時代はヴェトナム戦争、沖縄返還、七十年安保ってね」 ユカリ 「それが、どうなの?」 私 「それがどうなんだ、というからじゃあなくてさ。そうだな、戦争と敗 戦を経験していた親達の世代は自分と家族を食わせるのが精いっぱいで、 必死で働いていたんだ。俺達は金持ちの子供も貧乏人の子供も状況的には 同じモノを喰っていて大した変わりがなかったんだ。そして、みんなの生 活がそれなりに段々とよくなっていったハズなんだがさ、親達の意識的な 苦労と言う基準は敗戦が出発点で、親達は二度と戦争はしちゃイケナイと か、戦争で人を殺すのはイケナイって当然にもわかっているんだが、生活 がよくなってきたのは隣の国とか、何処かの国が戦争して結果的には日本 は儲ったからだ、ってこともよく知っていてね。自分達が戦争しないで生 活がよくなるならこれほどイイコトはないからな」 ユカリ 「だから、どうなの?」 私 「うん、だからさ、敗戦直後の日本の指導者がエライってのは、日本ダ ケは戦争しないで、アメリカみたいに生活をよくしましょう、と云う立場 で国際政治の駆引きをやってきたんだ。他人の国はどうぞ、お好きなよう に戦争してください、ってさ。国際的な『国家』としての名誉も権利も主 張しません、そして役に立つなら出来る限りの物はナントカしますからっ てさ。日本の幕末と明治維新の国際的な実力をよく知っていた明治生まれ の外交官さ」 ユカリ 「それって、吉田首相なのね・・・それで」 私 「そのへんの親達の立場の価値観が理解出来ないって、混乱していた世 代なんだ」 ユカリ 「その親達の価値観って?」 私 「そうだな、簡単に云えば、俺達の敗戦直後の親の世代は生きる為の本 音と建前を使い分けることそのものに価値観を置いたんだと思うんだが。 昔で云えば、源平の武士団が台頭してくる律令制度の崩壊期、戦国時代前 期の武士団が台頭してくる封建制度の混乱期。既成の支配権力が機能しな くなった時期に似ている。従来の法や掟が農民や商人、一般人の最低限の 生活や命を護ってはくれなくなった時代だ。いわば、一般人は『自由』に 自分自身を護らなければならなかった時代だ。自分自身と家族を護る為の 現実的な『エゴ』で生きて行かねばならない時代だな。もう少し云えば、 誰でもが『闇屋』として生きて行かねばならなかっんだ。敗戦直後、ある 石部金吉の裁判官が法律をかたくなに守って家族共々栄養失調で死んでし まった話がある。生活と命を護ってはくれない法律なんかは一般庶民には どうでもいいコトさ。『理念としての日本国憲法』もいまだにアルンダカ、 ナインダカ、『軍隊がアル』と云うところで機能していないんだから、ど うでもイイんだろうな。この闇屋根性の『親のエゴ』を『国家』の指導者 も国際社会でしていたんだ。現実的に生きて行くためには見える部分は笑 顔で諸手をさすって、当面は『長いモノには巻かれろ』さ。だが、『巻か れたくない』が本音だし、俺達には『巻かれるんじゃないゾ』の立場をと っていたんだ。『国家再興』の為の『臥薪嘗胆』だと考えていたのさ」 ユカリ 「そうなのね、そうなんだわ、『臥薪嘗胆』、『巻かれちゃダメ』なの よね」 私 「ところが俺達の世代の半分以上は『臥薪嘗胆』なんかじゃなかったの さ。明治生まれの指導者の思惑からは遥かに反れた方向に歩き始めていた のさ」 ユカリ 「ソレたって、何処へ?」 私 「書かれた『憲法』を文字どおり信じようとしたのさ。そして、『憲法 =現実の規範』としてアルベキだ、と教えられもしたし、当然だとも考え たんだ」 ユカリ 「おじさん、それって、当り前じゃないの。『国家再興』の為の『臥薪 嘗胆』は『日本国憲法』の実現じゃないの。それがソレたって?」 私 「ああ、アタリマエなんだがさ。国家の指導者は、戦争に負けた国が最 後にはどんな目に会うか、充分に知っていた。かっては自分達が近隣諸国 にやったメチャメチャでたら目なコトだからな。しのび難きをしのび、『 明治国家再興の為の臥薪嘗胆』の建前なのさ『日本国憲法』は。敗戦直後 の国家的指導者の立場はさ、決して本音は譲ってはいないんだ」 ユカリ 「『明治国家再興』の建前なの・・・」 私 「アア。そして、親達の半分くらいは『国家再興』なんてどうでもよか ったんだ。そんな心の余裕なんかなかったハズだ。マッカーサー元帥であ ろうが、誰であろうが、生活と命を現実に保証してくれるならばさ。今ま で充分に『長いモノ』に巻かれて来て、親兄弟親族の命も財産も失って来 たんだ。だから『長いモノに巻かれてもヨシ』だったんだ。だが『命にか かわるコトはゴメンだ』と言うところが敗戦直後の国家指導者と、俺達の 親との共通項だったのさ。ユカちゃんは聴いたことがないだろうな『岸壁 の母』って唄を。とにもかくにも『勝ってくるぞと、勇ましく出征』した 息子の生きて帰って来る姿を見たかった母親の気持ち、その立場を充分理 解して捕虜生活から帰還してきた俺達の親。帰ってこなかった息子に対し ては『九段の母』と云う歌もあった。もう、今時、誰も歌わないだろうな ・・・そして、その親の立場を理解できなかった俺達の世代」 ユカリ 「・・・親の立場も知らないで、なんだ!」 私 「ああ、まったくな。そして『建前を親の立場』だと考え違いしてしま った連中は、『無責任時代』の親達の裏にある批判的立場を見る事なく、 カッコイイなんて本気で考え、それを原点にして出世し、『私利私欲』、 自己保身することを自己目的にしてしまったのさ。そして現在的に日本を パンクさせる寸前まで膨張させているんだ」 ユカリ 「ジャァ、そうじゃないんだ、と『本音の部分を親の立場』だと思った 人はエジプトまでにも旅に出たの?」 私 「イヤ、違うナ。『フーテンの寅さん』みたいに単なるフーテンの旅を して、その旅も結局は行きずまって、『建前と本音でナントカ我慢して生 活している親元、家族』の所に帰ってきては、またイヤになり、その循環 を繰り返したダケさッ。エジプトを出て故郷を捨てたジプシーにはなれな かったのさ」 ユカリ 「中途半端なんだ」 私 「まぁーナッ、そう言うことだな。釈迦にも坊主にもなれない、コジキ 坊主になることもイヤ。現俗もイヤ。真似をしたいが困るとすぐ親の巣に 帰ってきては寝込んじゃう。チョット元気になると又、フラフラと出かけ ていく」 ユカリ 「そして、理屈だけは一人前なのね・・・でも、イイ、私、おじさんが スキよ。おじさんは私ダケのおじさんだもの」 私 「・・・幕末にフランスに派遣された幕府の後家人は途中、エジプトに 立ち寄ってピラミッドとスフィンクスの前で写真を撮っている。彼らには フランスでの目的使命があったが、古代エジプト文明を仰ぎ視て何を考え ていたんだろう、ナッ」 ユカリ 「ああ、あの写真は私も視たわ。チョンマゲ、着物姿で、帯刀のオサム ライ。おじさんも彼らと同じ場所に立ったのね」 私 「あの時、二十三、四の俺が見上げたスフィンクスとピラミッド・・・ それ自体には余り感動はなかったな。・・・時期が時期だったからあの時 のエジプトの人々は日本人である俺に凄く親切だった」 ユカリ 「とにかく、私よりも長い時間を生きて、私よりもモノシリだわよね、 おじさんは・・・『エジプトの死者の書』も読んでいるんでしょうし、ね。 古代のエジプト神話を教えてよ。私、あまり詳しくは知らないから」 私 「そうだな、それじゃぁ、一発、ブツか。古代エジプト文明を」 ユカリ 「例のごとく、『古事記』の漢字に『古代エジプトの言葉』を重ねてい くとエジプトは一体、何なのか見えて来るハズよね。アレでまたヤッテみ ましょうよ。『文字霊振り』で」 私 「よし、それじゃぁ、やるか。ユカちゃんが考えている以上に、『文字 霊振り』の原点だゾ。ユカちゃんには凄く驚くような発見があるはずだ。 俺も最初は半信半疑だったが、かって、エジプトに関する本を読みなおし、 『文字霊振り』で考えてみると、エジプトは地中海文明の外枠、外輪の東 西南北の南に位置することを考えればナルホドと云うことなんだ。まった く、『古事記』が何を意図し、どんな思想的文化を有する誰が意図したモ ノであるか見えて来るんだ」 ユカリ 「既にエジプトも検討していたのね。さすがにズルイ、おじさん。私を おいてきぼりにしないでョね」 私 「もちろんだ。さて、それで、エジプト関係の本だが、石上玄一郎氏の 『エジプトの死者の書(人文書院・1980年)』や、同氏の新書本の『 エジプトの死者の書(第三文明社・1989年)』、ウオリス・バッジ編 纂で、今村光一編訳の『エジプト死者の書(たま出版・昭和五十七年)』 があるが、ここで使用されている『古代エジプトの言葉』の『音』と、黒 川哲朗氏の『図説・古代エジプトの動物(六興出版1987年)』や、最 近、出版されたステファヌ・ロッシーニ氏、リュト・シュマン=アンテル ム氏供著で、矢島文夫氏、吉田春美氏の訳の『図説・エジプトの神々(河 出書房新社)』を参考にしていく。日本語に翻訳されたエジプトの神々の 名前はその『発音』がいまだハッキリしていないし、さらに日本語に訳さ れる時もその『カタカナの発音表記』も類似音で学者、訳者によっても違 う。俺も混同して話していくが、発音が若干違っても『文字霊振り』をし ていくモノとするゾ、ユカちゃん」 ユカリ 「ええ、了解、了解」 私 「エジプトの神々の話だが、古代のギリシャ人達は自分達の神々とエジ プトの神々を重ね併せて理解しょうとしてたんだ。これは言語に於ける翻 訳と同じだと思うのだ。異国の言葉を理解するには先ずは音声だ。そして その音声が何を意味しているか・・・意味の同一性、音声の違い。意味の 同一性は文字の違い・・・だが、絵文字なら意味の同一性は、絵が示す実 体の意味の同一性でもあるナ。これは具体的なモノに限られるとは思うが、 抽象的な言葉も根本は肉体的な実体の快楽や痛みからの派生だから感性的 に感じる部分が絵文字によって示され、なおかつ、その絵文字に変化を与 えればイイ。例えば心はハートマーク、そのハートに矢が刺さっていたら 心が痛む。二つのハートに矢が串刺しになっていたら二人の気持ちの痛み は同じモノとか・・・そして、異国の神の理解は自国の神との共通項を捜 して重ねて理解するのがてっとりばやいからな」 ユカリ 「そうよね。絵文字なら見るコトによって具体的なモノがどこの国の人 々にも理解できるわね。写実的な絵が万人にある意味で共感を得るのもソ レよね」 私 「そうだな、言葉の説明を要する抽象的な絵は一般化されて理解するの は難しいな。普遍的な共通項をポイントにして訴えてはいない・・・まぁ、 観賞者個々人の枠内で勝手にイイもワルイも、スキもキライも任せた、と 云うコトだ」 ユカリ 「そうよね、私は写実的な絵が好き。そして、その絵の色彩の施し方だ わ」 私 「そうだな、色づかいだな。そして、タッチだな・・・躍動感があるか、 静止的なのか、立体的なのか、一面的なのか」 ユカリ 「技術よね」 私 「そう言うコトだな。・・・エジプトの絵文字も絵も石像も建築も顔の 表情は凄く写実的なんだが他の部分は動きが余り無いな。だが、具体的な モノが何かを致密に表現させている。その点、漢字は写実的では無いのだ が、漢字自体が動いているよな。例えば、笑うと言う漢字は竹と夭との組 み合せだが、まさに顔が笑っている・・・これは、俺だけのモノじゃあな いらしい。誰かも云っていたようだが・・・マァ、漢字文化の中に育った 民族的な独特なモノだろうが」 ユカリ 「でも、アルファベット文化で育った外人も・がミズ、川がミズの流れ、 雨が天から落ちて来るミズの点の水滴であると漢字の造りを書きながら教 えたらすぐ理解できたって、ロンドン留学を経験した友達がいっていたわ」 私 「だろうな、特に日本人の漢字自体の理解の仕方は具体的な視覚的イメ ージと表裏一体だ。アルファベットの組み合せをみて説明は無理だろうナ」 ユカリ 「まさに表音文字だものね」 私 「ああ、まさにだ。さっきの話に戻るが、異国の言語が理解できないの は音声が違うからだが、音が同一で、意味が違う言葉が複数あり、その意 味を区別して理解出来るのは漢字を視てからって云うのが日本語じゃあな いのかな。若干発音の違いで区別はしているとは思うのだが、しかも表音 文字は漢字と漢字から派生したカタカナやヒラガナ・・・『古事記』、『 万葉集』の時代は『万葉仮名』だが、この『万葉仮名』を学者先生は『表 音文字』と考えているようだが、これは『表意文字』であると同時にその 『表音』も兼ね、『古事記』を記録した『太安萬侶』独特の『漢字』の使 用法なんだ、と言うことに気が付いてはいない」 ユカリ 「まったく、そのとうりだわ、『文字霊振り』なのよ」 私 「『文字霊振り』・・・エライ言葉を俺とユカちゃんは発明した、と云 うわけだな・・・しかも、英語、ギリシャ語、エジプト語まで、ドシャブ リのごとく『振り』に『振』ってきた」 ユカリ 「そうよね、おじさん・・・スゴイ発見と概念規定だわ。私たちは『聖 書』が語っている『バベルの塔』、まだ世界が音と意味が統一されていた 言語の原点に行ったり来たりしているのよね。まさに『バベルの塔の破壊』 は、諸民族の言語がバラバラになったことだもの」 私 「『バ・ベ・ル』、あるいは『バ・ベル』だな。そして、『バベルの塔』 が天文観測の塔であるならば、『古代天文学』が破壊されてしまったこと の示唆だ。・・・人間の願望が生きて神への存在の場所に近づくこと、神 自体になりたいこと、なることが『天体の星』を意味しているならば『神 の怒り』が『バベルの塔』の破壊となったこともナルホドだよな。古代エ ジプトでは『バ』、『バァ』の音声が意味するモノは『霊魂』なんだ。それ に『カァ』も」 ユカリ 「『バ』、『バァ』は『霊魂』を意味するのぉーッ!・・・バカ、カバ・・・」 私 「ああ、まさに『ババァ』で、『バァ』だ。そして『バァル(Bar= Baal)』は『太陽円盤が描かれている白い冠の先端の丸い部分から長 い紐』をたらした『ミトラ(頭巾)』を被った神だ。彼はデルタ地帯に居 住していた外国人の神であるらしいが、『火の神』であり、『嵐の神』だ。 象徴される色は『赤=朱』で、特に古代エジプトでは船乗り達が信仰した 神であったのだ。『嵐の神』なら当然だよな。『砂漠の神』とか『雷神・ 嵐神』とか言われているが、一般的には戦いの神として信仰されたのだ。 『旧約聖書』の『モーゼの出エジプト記』が『紅海』を目の前にして立ち 往生したとき、現実的には『何』を必要としたかは云うまでもないだろう」 ユカリ 「船と船乗りだわよね」 私 「そう、そして東の国へ渡ろうとして『黄海』を目の前にした人々もさ。 単に『砂漠の神』とか『雷神・嵐神』とか云ってしまうとな、見えなくな る」 ユカリ 「コウカイって」 私 「遼東半島の大連と、山東半島の煙台、威海に挟まれた勃海海峡を出た 黄色い海、Yellow sea のコトだ。現在は黄海(ホワン・ハイ)と呼ばれて いる」 ユカリ 「!・・・コウカイ、なの・・・紅じゃなくて黄色・・・呉音ならば、 『黄(ウ)』の海(ハイ)・・・コウカイ」 私 「ああ、コウカイ、ウカイだ。このコウカイ、ウカイを漢字転換すれば 『旧約聖書』の『出エジプト記』の『モーゼの奇跡』の真実と事実が見え る仕掛になっているんだ」 ユカリ 「コウカイは、更の改、公の開、後の悔、航の海、公の海、降る灰。ウ カイは、迂回、鵜飼なんだわ!・・・紅海は真っ二つには割れなかったん だわ」 私 「とにかく、『バァル(Bar=Baal)』さんは、エジプトのラム セス王の時に最高に崇拝された神様で、兄である『オシリス』を殺した『 セト』と混交された神様だ。しかも、『バァル(Bar=Baal)』さ んは、『アナト』や『アスタルテ』を陪神させていたんだ」 ユカリ 「!?・・・『婆娃=バァ(Bar=Baal)』さんは、『穴門=ア ナト』や、『亜州多留・(弖)=阿蘇多留手=明日足手=アスタルテを陪 臣=陪神=陪審させていた存在なのね!」 私 「ああ、しかもエジプトでは『カ(か)』も『精霊』で『魂(たましい) 』だ。タマシイは漢字を重ねれば『魂魄(コンパク)=鬼{云(いう)+ 白(いわく)}』で、鬼の言葉だ。蚊は虫の文で、ブーンだな」 ユカリ 「鬼(キ)のイウ(位得)=ユウ(謂・邑・酉・熊・又・結)、鬼(キ) のイワク(曰=意話句=異話句=磐句=バンク=盤区=晩玖)」 私 「艮泊=丑寅=牛虎=胡の使途羅=胡の使徒螺(拉・等)で、坤泊=未 申=羊猿=日辻の叉に留だ。そして、『カ(か)』は『精霊』で『魂(た ましい)』だ」 ユカリ 「精霊が『カ(か)』なのね!書き出すと・・・」 華(はな=頗名)の変化、 日(ひ=比・一)の変化、 歌(うた=詩・唄)の変化、 夏(なつ=奈津)の変化、 蚊(か=家・珂)=虻(あぶ・阿武)の変化、 蝦(えび=海老・かえる=蛙)の変化、 樺(かば=椛・蒲・河馬)の変化、 靴(くつ=屈・窟・掘・堀・沓)の変化、 鹿(しか=鹿・詩歌・史家・志賀・市価・紙価)の変化、 禾(のぎ=能義・穎・野木・野義・退・軒)の変化、 伽(とぎ=富来・砥・研・時・朱鷺・鴇・穐・土岐・辰・疾・説)の変 化、 嫁(よめ=読・詠・讀・余女)の変化、 渦(うず=卯頭・烏頭・鵜頭)の変化、 珈(たま=玉・霊・珠・多摩・弾・球)=球磨(くま・熊)の変化、 珂(たま=田間・他真・多真・太萬)の変化、 河(かわ=皮・側・革・川)の変化、 家(いえ=云・謂・言・癒・意重)の変化、 ユカリ 「同音異字=同音維持の漢字の『カ』の変化、『古事記序文』の『日下』 を『玖沙訶(くさか)』と云い、『帯』を『多羅斯(たらし)』だわ・・ ・『天体の星』がコトバの原点であるならば『星』の意味する物語も『破 壊』されてしまってわからなくなった。その修復の要が『日本語の文字霊 振り』なのね」 私 「ああ、文字霊不離で、文字珠の降り・・・アヤ、アザナ、タマのフリ だ。現時点から過去の時代へ、そして過去から現時点へ揺れるコトバの原 点が『古代・古事記の日本語』なんだ。しかもインターナショナル・ラン ゲージとしてだ」 ユカリ 「すごいわぁー、ワクワクしちゃうわ」
私 「さて、古代エジプト語だが漢字では『埃及(エジプト)』で、埃(ジ ン・ちり・ごみ)、及(キュウ・およぶ)だ」 ユカリ 「及は及=乃(スナのワのチ)+\(左から右へナナメの線)=阿蘇、 外輪の斜めの輪切り、方位を重ねれば『戌亥』と『辰巳』の線」 私 「九州阿蘇山山頂を中心にしたら、その戌亥は北西で、久留米、背振山 山頂を貫き、糸島、壱岐島をかすめ、対馬の餅原を貫き韓国の釜山だ。国 見岳を中心にすれば熊本県の『横島』、佐賀県の伊万里を貫き東松浦半島 と北松浦半島が囲む伊万里湾の中の『鷹島』に突き当たる。その象意は自 然=『天』。五行=『金』。人間=『父』。性質=『剛』。身体=『首』。 月=『九月、十月』。陰陽=『陽』。獣=『犬、猪』で『乾(ケン)』だ。 現在的にその阿蘇山中心にした辰巳、南東の方角に宮崎県の日向。国見岳 を中心にすれば『日置』がある。その象意は自然=『風』。五行=『木』。 人間=『長女』。性質=『入』。身体=『股』。月=『三月、四月』。陰 陽=『陰』。獣=『龍、蛇』で『巽(ソン)』 だな」 ユカリ 「長崎を中心に南東に線を引くと人吉、えびの、高原、高崎、高城、鰐 塚、市木、古都と云う地名にぶつかるわ。この『高』は当然『鷹』だわよ ね。そして、『鰐』も重なった」 私 「『埃及(エジプト)』は、埃(ジン・ちり・ごみ)の及(キュウ・お よぶ)だが、及は漢和辞典での解字には『言葉を口に出そうとしてちょっ といい悩む状態を、気息が屈曲する形で示したモノ』とある」 ユカリ 「キソク(規則)が屈曲する形、だわ。漢和辞典編纂の諸橋先生は用意 周到よね」 私 「本当にナッ、さすがだよ。とにかく、及ぶは乃(すなわち・なんじ) と左から右への曲線の合字だ。乃の楽でナラともよませているから、名螺 (拉)は、砂の窪地、沙(娑・巫)の倭地、素の名は環知、洲の拿は和知 で、南地はタノシイ(他之四囲・多乃思惟・侘埜私意・蛇野支位)だな」 ユカリ 「そして、及=ろ(3・みつ・サン)+人(ひと・ジン・ニン)=みつ (蜜・密・御津・御津・水・瑞)の、ひと(一・日都・日渡・日斗・日図 ・日途)」 私 「なるほど、アラビア数字の『3』だな」 ユカリ 「そうだとすると、サン(産・纂・算・山・傘・蚕)の、ジン(神・壬 ・仁・尽・陣・塵・甚・訊・迅・尋)だわ」 私 「そして、埃(ジン・ちり)、及(キュウ・およぶ)を同音異字で選択 して採れば、エジプトは『地理(チリ)・散(サン)・塵(ジン)・輿( ヨ)』、『及ぶ』は『将呼ぶ・夫誉武・麻与部・牡預歩・尾夜分・御代侮』 、この『古事記』の作者の考えているコトはミエ、ミエだろう」 ユカリ 「まさに、正に、将(まさ)に、モウ、これは見え、三重、三枝、美枝、 見栄だわね、おじさん」 私 「地(ち・くに)=十の一の也、理(わけ・ことわり)=王の里を、散 らす塵(ごみ=五味=語診)=鹿の土は、輿(こし)=古詩=古史=腰= 枯死=古志=越し=濾=超=漉にありで、『肥(こえ・ヒ)』で、肥前、 肥後で、『卑語』と『庇護』、『妃語』と『日語』、『一語』と『碑語』 を『声』で『比語』するコトを『乞』だ。そして、『越(こえ・エツ・エ チ)』は越前、越中、越後に地名アリで、悦楽の『悦前・悦中・悦後』は、 閲覧の『閲前・閲中・閲後』で、拝謁の『謁前・謁中・謁後』の『金沢文 庫(?)』だな」 ユカリ 「その文庫にエジプトに関係する文書があるのかしら?」 私 「どうかな。だが、絵の字はエジプトの絵地、ナイル河の江地、砂漠の 北斗七星の柄値、『死者の魂の重の値』だ。そしてアレクサンドリアの英 知、叡知、愛知(えち)は大図書館だった。これは愛知県に懸かるコトバ だ」 ユカリ 「尾張愛知は名古屋で、名護屋は九州福岡で、豊臣秀吉が朝鮮侵略の基 地としたところ。名護市は琉球・沖縄だ。チリは、地=土(十一・壱拾壱) 也、理=王里で、散=艸一月攵、塵=鹿土で、シカのツチは詩歌、史家、 市価、市価、紙価、志賀の王国だわ。そして、輿(みこし・ヨ)=臼車一 八で、『有珠の区に留る真の位置(壱)は、八の未支』で、『御輿・神輿 ・見越』だわ。まさに九州の阿蘇山外輪の南西の方位で、輿=地理の古史 の濾しは古詩で、古志は引越した『越の国』だわ」 私 「地=十一也、理=王の里、日の下の一の月の攵、史家の壱を拾う壱( 位置)、宮舎は壱を拾う八、だな。第八代の天皇は『孝元天皇=大日本根 子彦国牽(日本書紀)=大倭根子日子國玖琉(古事記)』。『孝元天皇』 の『孝(たかし・コウ)=土ノ子=壱拾壱ノ子』は、『鷹獅=高姉=鷹史』 で、エジプトなら『オシリス・ホルス』の鷹(太陽)と獅子(スフインク ス)だ。そして、『彦国牽(ひこくにくる)』は『ゲンコクケン=源国懸 =現濃圏=厳国懸=言告謙=諺刻拳=原告懸』の『牽(ケン)』は牽牛で、 『彦星』のことだ。その妻は『欝色謎』で、『織姫=七夕津女』だ。『欝 色謎(うつしこめ・ウツシキメイ=討死貴命=写記名)』の『謎』と言う 漢字を敢えて意識的に使用した『古事記』の作者は、『古事記』の読者に 挑戦しているんだ。『謎』を『解く』ことをだ。これを理解できない『コ ジキ学者』はダメダな」 ユカリ 「すごい、ステキヨ、おじさんの説、感激しちゃうナ」 私 「イヤイヤ、それほどでもないさ。だがだ、エジプトなら『イシスの女 神』だゾッ。そして、『彦国=ひこくに=肥国尼(海部・海女)』で、『 肥石貳(迩・児・荷)』ならば、『貳=弐』は『石造の匠』で、建築物の 頭領で、『太宰府の次官』だ」 ユカリ 「ジカンは時間で、太宰府の時の間なのね」 私 「それさ、ヒコクニは『日告丹』で旭=朝日。『飛鵠似』は『後漢書( 馬援伝)』の『刻鵠不成尚類鶩』のコトワザ、故事で、コウノ鳥を彫刻に して出来損なってもアヒルには似るの例えだ。そして、時刻の『比刻児= 比刻時=比刻字』で、『肥後国の時岐(土岐・土記)』で、『風土記』だ」 ユカリ 「肥後の風土記・・・あればイイのに」 私 「そうだな、あれば、推理せずとも謎は解けるな。そしてだ、第十八代 の天皇は『反正天皇=瑞歯別(日本書紀・古事記)』だ。この天皇の所在 地は九州の熊本で、『肥後国・玉名郡・江田村・船山古墳』から出土した 鉄剣銘文にある『次天下復□□□歯大王』らしいが、『□□□』の部分が 謎だし、『歯(は・シ)』は『鹵(しお・ロ)』かも知れないナ」 ユカリ 「『鹵(しお・ロ)』なら、『鷺(さぎ・ロ)』だわよね」 私 「『白鷺』は七夕に天の川に架かる『橋』で、古代エジプトでは灰白色 の青鷺だ」 ユカリ 「天の川に架かる『橋』なら随王朝、『煬帝』の宮城の流れる川に架け られた橋の名前、『天津』だわ」 私 「まさに、『天津』だな。そして、青鷺は『ベヌウ(立ち上がるもの)』 、『ラーの魂・ラーの眼』、『ラーの心臓』、『聖年祭の主』の象徴で、 『ヌン(初源の水の神)』から出現した『丘』から昇る太陽を産みだした モノなんだ。ギリシャでは『フェニックス(不死鳥・火の鳥)』だ。多分、 この言葉は『不知火』や『肥長』に懸けられているハズだ」 ユカリ 「これは相当に日本史や、世界の古代史に精通していないと漢字そのも のの意味を採れないわよね。おじさん、私たちの発見したことをミンナが 理解してくれるかしら」 私 「無理だろうナッ・・・学問と云うのは時間を膨大に喰う。身体で覚え ていく技能とはかなり違う。知識とその知識の体系を生身の頭に記録して いくことは大変なことだ。理解の前提には同レベルの知識が必要だが、昔 は知識は権力を握ったモノ、支配者の体制を支えるモノだった」 ユカリ 「その意味ですべての人々が基本的な文字を読める日本人の義務教育っ て、ある意味では素晴らしいのよね」 私 「まぁな、だが学問の『民主化、機会均等』は、まさに国祭社会の力関 係の圧力を意識した支配権力者が『国家レベル自体のアップ』の為に必然 的に解放せざるを得なかった『ある程度の知識の民主化』で、その通りだ が、その『知識』を得た人間も『運命共同体』と云う大枠の中で戦争に荷 担したんだ・・・いまじゃぁさ、コトバも知識も『商品化』されて切り売 りされている時代だ。日常生活で使用されているコトバだって著作権にヒ ッカカるようになりかねないゾ。『教育産業』なんていう文字とそのコト バの否定的意味としての発生歴史に何の疑問も抱かないような新聞。『産 学協同』とか『軍学協同』もその語尾に『反対』って云うのが付いていた のを何処かへフットバシて、あたかも『賛成』が最初からく付いているよ うな肯定的意味でしか『国語辞典』には記されていないからな・・・これ らのコトバに常に現実的に疑問を投げかけてきたのはジャーナリスト達で あったハズなのに・・・こいつらも金の為に右往左往だからな」 ユカリ 「右往左往・・・じゃぁ、どうすればイイのよ」 私 「ああ、・逐う、詐追うで、胡王、蔵王で、鵜謳、座鴨だな・・・ウン、 卯王、娑王で、烏往、早往を取り合えず明らかにするサ、『サー・ラー』 は古代エジプトの王様の称号だからな」 ユカリ 「サラ、『沙羅』、『讃良』で、『持統天皇』なのね・・・鳥追いは三 味線と長唄の流しの女性だわね・・・『ホンダわけのアギ』だわよね。と にかく学問には人を生かすと言う『倫理的』で『哲学的』な裏打ちが必要 なのよね」 私 「国家権力の御用学者とか、売文的に知識をTVなんかで披露している タレント学者・・・それも生活の余裕とか、金を儲ける為にはカラスの勝 手だがな・・・しかも学問を知識として追求している『研究時間の余裕の ある人間』は研究室に閉じ込もって現実性に疎いか、派閥を形成し、『権 威』のヒエラルキーの枠内で『追求すべき研究』そっちのけで、自己保身 的に時間を費やしている人々がほとんどだ・・・それを壊そうとした人々 も一旦、権威の場を与えられると・・・安堵、安堵でナ、従来の既成の権 威と変わらないものになってしまうのサ」 ユカリ 「・・・アンドするとダメなのかナ・・・ウの女、土の者か・・・十一、 壱拾壱の土の日・・・イチをヒロウ、イチ、ドとヒで、土肥は、土佐と肥 の国で、解鎖(トサ)は避酷(ヒコク)で、肥の女王国は土佐に移動した んだわ・・・だって、高知(たかしる)で、日高(ひたか)、日下(くさ か)、安芸(あき)の地名で、『雄略天皇』の迫害にあって『日下』の老 人が流刑になった場所だもの」 私 「高(たか・コウ)は『鷹』であり、日高の天空に魂(バァ)を運ぶ禽 獣だ。しかも『金中』の名前は『大友皇子』に誓った六人の天智天皇の大 臣達の一人、『右大臣・中臣金連』で、『日本書紀・下巻・第三十・持統 天皇・九年・三月(戊申・朔己酉)』に登場する新羅の『金周漢』と『金 忠仙』だ」 ユカリ 「『金周漢』は『魂周旋・恨朝鮮』、『金忠仙』は『昏沖線・根沖線』 なのね。金星=宵の明星、暁の明星、金の姓が重なって、五行の金生が水、 水生が木、木生が火、火生が土だわね。秦王朝が水旺、漢王朝が土旺だわ」 私 「このすぐ後の記録に『庚午』、『務廣・貳文・忌寸・博勢』、『進廣 参下・訳語・諸田』等を『多禰(たね)』に遣して、『蠻(ひな)』の居 所を求めしむ、とある。『蠻(蛮・バン・マン・えびす・あなどる・かろ んずる)』は、『蛇を神聖視した南方の人々の意味』で、『多禰(たね)』 は種子島のことらしいが、タネは『他音』で、ヒナは『比名』だ」 ユカリ 「『日本書紀』の謎解きの鍵の『文字』よね」 私 「まさにさ。ここは『日本書紀・下巻・第廿八、廿九、三十・天智・天 武天皇・持統天皇』をよく読んで、この『下・巻・第・廿・八、廿・九・ 三・十・天・智・武・持・統・皇』の漢字の音と造りを踏まえ、人物名、 数字、干支、地名、獣の名や、鳥の名を漢字転換して検討すれば、エジプ ト神話に懸けられているのが見えて来る仕掛だろう」 ユカリ 「『日本書紀・下巻・第廿九・天武天皇』には『柿本臣猿(援・媛)』 の『小錦下位』の授受が記されているわね」 私 「天武二年の閏六月の『乙酉・朔庚寅』に天武天皇が頼りにしていた『 百済・沙宅昭明』が死んでいる。そして、この後の記録に天皇は彼に『外 小紫の位を贈り、重ねて《本国》の大佐平の位を賜う』とある。『本国』 は滅亡した『百済』だとは思うが、滅亡時に『百済』を援助したとしても、 天武天皇は『百済の君主』ではないから変だよな。その後に続く記録にあ る登場人物の名前も、ドッサリと『耽羅(とら)』、『久麻藝(くまき)』 、『都羅(とら)』、『宇麻(うま)』だ」 ユカリ 「さすが、占い、氣門遁甲や天文台で日月星辰を得意とした『天武天皇』 だわね。十二支、星座に散らばる動物の名前」 私 「そして、新羅の『韓阿食・金承元』、『阿食・金祇山』、『大舎・霜 雪』、そして『一吉食・金薩儒』、『韓奈末・金池山』、『阿食・金祇山』 、『貴干寶』、『眞毛』、『韓奈末・金利益』の人名だ。位だが『耽羅國』 の位に『佐平』があったらしい。『耽』は『斎明天皇紀』では『身尢(宀 +人)』とも記されているんだが、『耽羅(トラ)』の『耽』は『耽美( タンビ)』、『耽溺(タンデキ)』する熟語があるよな。耽美主義とか溺 愛だが、いずれもあるモノに『溺れるほど熱中』するで、ふける、没頭、 楽しみ、耳が大きく垂れ下がっている、を意味する言葉だな。七福神の布 袋さんだ。タンビに、と言えばその都度(ツド)、その度(たび)に、だ。 タンデキは胆溺で、月と日の沈む様。探出記で記録、すなわち、『古事記』 を出して探(捜)す、だ。しかも『端的』に、『旦敵』にならば、一日の 敵=三十だ。これは、『日本書紀・第三十』だ」 ユカリ 「耽読は『読みふけって』いる意味だわね。花札賭博で、フケルは変化 する意味でもあるわね。朱丹フケル、青丹フケルって」 私 「まさに、オイチョカブだな。『耽』の類字の漢字で、耳が目になって いる『眈』がある。この熟語で『虎視眈眈』は獲物を狙っている『虎の眼』 だが、『古詩耽耽』か、『古史眈眈』か、『輿探耽(眈)』に懸けられて いるハズだ。さて、ユカちゃん、『耽(タン・トン)』を分解すればどう なる?」 ユカリ 「『耽』は、『耳尢(宀+人)』か、『耳+ハ+尢』で、『尢(オウ・ ワウ)』は、あしなえ、スネが曲がった人。背虫、背の曲がった短小な人 で、小人。『卑弥呼』か『壱与』の『婁=屡=瘻』だわ」 私 「小人なら大国主を助けた『少名彦』で、葉っパの上から蒸発して床世 国に逝ってしまった人物だが、『婁=屡=瘻』が『狼』なら、太陽の日の 出と共に沈む『犬座のシリウス』と、『朝露=安佐津湯=厚狭津由=麻柘 楡=浅梅雨』で、『旦晦由』だ」 ユカリ 「アイヌの神様・・・葺の下のコロポックルなのかしら?・・・付記の 下の加味だわ!・・・『尢(オウ・ワウ)』の類字は、尤(ユウ・もっと も・はなはだしい・とりわけ)も、おじさんが発見したギリシャ文字、円 周率のΠ=π(パイ)も、几(キ・つくえ)も、そして尨(ボウ・モウ・ ム・まじる・みだれる)のムク犬の漢字も・・・ムクイヌって、報いぬ、 無垢犬で、『狗奴國』は、無垢の犬=白犬=白狛=新羅だわ」 私 「犬座、あるいはシリウスだ。耽は耳(ジ)に沈(チン)むモノは、字 が沈んでいるイヤリングで、耳輪で、耳飾りをしている『巳(蛇)の三輪』 の人々。クレタ島はミワ文明だ。そして大きな耳が垂れ下がっている神様、 『大黒様=大国主=大物主』は『ジタン』じゃないかな」 ユカリ 「ジタンって?」 私 「フランス語で、有名な庶民のタバコの名前で、ジタン。エジプトを出 たさすらい、流浪の人々で、ジプシーさ」 ユカリ 「ジプシーなのぉーッ」 私 「ああ、そうじゃないかとさ。耽に類字の漢字には、黒や、黄や、糸の ついた『尢』もある。酉の『酖』は毒の羽を持つ鳥で『火の鳥』だ。水の 『沈』は水の底に沈没。これは、太陽、月、星々の天体だ。太陽は西に沈 み、月は東に沈む。とりわけ、太陽は『オシリス=ラー』で、ナイルの側 の湖沼で殺され、ナイルに沈められた。木の『枕』は『枕詞』だな。これ は、『文字霊振り』の極みだぞ」 ユカリ 「耽美は『枕詞』を広げた意味なのね。まさに『虎視眈眈』は『虎の死 を眈眈』としていた『姑の視(姉・姿)の眈眈』で、『イシスの女神』、 『子の死(始)の眈眈(誕誕)』で、『ホルス』なんだわ」 私 「さすが、ユカちゃんだ。では、百済の死んだ『沙宅昭明』は、どうだ? 」 ユカリ 「『沙宅昭明』は、・・・『素名=洲名に託して証明』する、だわ!」 私 「詐の他句は、佐多句、沙汰句して、照明、正銘、証明するだな」 ユカリ 「『沙汰を申す』は裁判の判決、審判だわ・・・『オシリスの審判』な のね。将に死の理の素の審判だわ。古代エジプト、栖、棲、須、洲の国は、 水の国、ナイルの国の証明なのぉー・・・すごい!」 私 「『日本書紀』の編者はかなりの学者だ。古語で『ないる』は地震だろ う。そして、『ひなびる』、『萎える』だ」 ユカリ 「ジシン・・・ナイル・・・ほんとう、相当な人物だわよ」 私 「天武四年の正月の『丁酉』に新羅は、王子の『忠元』、『大監級食( 冫+食=サン)・金比蘇』、『大監奈末・金天冲』、『弟監大麻・朴武麻』 、『弟監大舎・金洛水』を朝廷に御調する為に派遣。その送使として『奈 末・金風那』、『奈末・金孝福』が王子の『忠元』を筑紫に送った、とあ るな」 ユカリ 「人物の漢字を熟語転換すれば、『忠元』は中元・忠言。『大監級食( 冫+食=サン)・金比蘇』は根比祖・魂比祖。『大監奈末・金天冲』は艮 天中・坤天中で、東北の丑寅(牛虎)と、南西の未申(羊猿)だわ。『弟 監大麻・朴武麻』は卜武間・穆(木=記・基・鬼・氣・起)務(牟・矛= 北斗七星の柄・柄杓)間。『弟監大舎・金洛水』は魂絡出・昏洛水・混樂 推。『奈末・金風那』は魂封拿・魂封納・魂楓名。『奈末・金孝福』は混 交伏・混交幅・金光覆だわ」 私 「天武八年の正月の『壬午朔丙戊』に新羅は、送使の『加良井山』、『 金紅世』が京に向かう、とあり、『戊子』の詔で『諸王、諸臣及び、百寮 の者は兄姉以上の親、及び己が氏長を除きて以外には拝むことなかれ。其 の諸王は、母といえども王姓にあらずば、拝むことなかれ。凡そ、諸臣は 亦、卑母を拝むことなかれ』として、それに違反する者は罰するぞ、とし た。この部分は、まさに『戊子』と『卑母』に懸けられた文字だ」 ユカリ 「『戊子』は母子で、星、干し。『卑母』は『卑弥呼』で、『肥の母』、 『秘の墓』、『一の姥』、『脾の母』、なのね」 私 「その三月、『辛巳・朔丙戌』の記録には『兵衛・大分君・稚見』が死 ぬ、とある。その彼の功績として『壬申の年の大役に當りて、先鋒と為し て、《瀬田》の営を破る。その功に由りて、外小錦上位を贈りたまう』と ある。『瀬田』は明らかに兄の『オシリス』を殺した『セト』と重なって いる」 ユカリ 「『日本書紀』の編者も用意周到に複線、伏線を張っているのね」 私 「そして、事有る度に、美濃王の『佐伯連・廣足』に『風の神』の『龍 田の神』を、『間人連・大蓋』と『大山中・曾禰連・韓犬』に『大忌の神』 の『廣瀬の神』を祭らわせた。そして、天武天皇は『草壁』、『大津』、 『高市』、『河島』、『忍壁』、『芝基』の皇子等と、その血縁の協力和 合、親睦の誓いをしている。だが、このすぐ後の記録には『五皇子と相盟 (誓い)』とあり、『六皇子』を抱いた、とある。一人が余るだろう、何 故かわかるよな」 ユカリ 「ゴ皇子と、ロク皇子・・・イツの皇子と、ムツの皇子だわ」 私 「溢=壱の(皇子)往時、睦=陸奥の(皇子)往事、『オシリス=太陽 のホルス=ラー』だ。そして、『セト』に殺された旦那である『オシリス』 の死体(姿態・肢体)を拾い集めて供養し、『太陽のホルス=オシリス= ラー』とマザコン息子の面倒を見ていたのは、ヒミコの『イシス』で、息 子に『強姦』され、挙げ句の果てに『トト神』との不倫を疑がわれ、彼の 狼藉で首をクビられたか、あるいは切られた『イシス=卑弥呼バア』さん の苦労を支えていたのが、記録、書記の神の『トト=月の神』だ。この『 トト=月の神=朱鷺=猿の神=猿田彦』のツキミコが、『壱与=宇受女= 猿女』であり、『トト』のムスメかヨメだな。そして死んだ『バア』さん の『タマシイ』を安堵させたのはツキミコの『壱与』と云うわけだ。『イ シス』は当然、『仁徳天皇=大雀(おほさざき・おおすずめ=尾将左座起 =将雄頭眼)・(ダイジャク=大蛇区=大蛇躯=大蛇座)』の皇后、獅子 =王を背に乗せる『石之姫』だ」 ユカリ 「婆阿さんが闇(アン・やみ=病み)の度(ド・たび=旅)で、闇を文 字分解すれば門(モン・かど=角)の音(オン・おと・ね=乙・子)、暗 (アン・やみ)の奴(ド・やつ)、武(ブ・たけ)の州(シュウ・くに) の女(ジョ・おんな)・・・六(むつ)の洲(みずのくに)の女(おんな =音名)・・・安堵の旅は、冥土の旅で、逃げる『安珍』を追う『清姫』 の旅で、見せ場は日高川での変身大蛇の川渡り、川越。旅に履く足袋と草 履。『宿曜円盤の一〇八ッの目盛りの足の度』と『十二星座の日月星辰の 宮の旅』なんだわ」 私 「さてと、エジプトの創造主としての神は『アモン=アモム』だ。語源 は隠す、目に見えないもの、『命の息=意気』を意味する『イメン=イメ ム』にあるらしいが、視覚では見えないモノなら具体的には『息=意気の 音』で『音声』だな、これを同音異字で採れば、どうなる?」 ユカリ 「イキなら壱岐で、遺棄、委棄、域、粋、移岐、入岐、行き、活き、良 き、善き、好き、生き、逝きで、『委の鬼』、『移の姫』だわ」 私 「『ア・モン』の『モン』は留まる、止まる、保つの意味らしいが、モ ン(門)は出入口の門で、まさに一旦、留まらねばならない場所だ。関所 で、水門、堤(つつみ)、人間のカラダなら黄色いウンコを排便する肛門 だな。この直腸に直結する肛門を漢字変換で、ドオ考える?」 ユカリ 「月(ゲツ・つき)=肉(ジク・にく)=舟(ソウ・ふね)の工(コウ ・たくみ・みこ)の紋(あや)、悶(もだえる)、文(ふみ)、門(かど) ・・・直腸の直は、ジキ(時季・時季・磁気・磁器・自棄・時機・自記・ 喰)で、チョク(勅)令、進チョク(捗・捗=はかどる=墓盗る)。直土 (チョクド)はヒタチとよむわ。腸(はらわた=腑)は月のヨウ(昜)で、 『易(エキ)』に似ているけれども『太陽、日があがる意味』で、朝日、 旭で、日光、陽の光。チョウ(調・重・長・張)は、潮(しお)で、汐= 塩=鹽(ロ)=鹵(ロ=芦・鷺・蕗・櫓・呂)、弔(とむらい)の肇(は じめ)の塚(つか)で、塚(つか)は『卑弥呼の古墳』。そして、『ゲツ ジクソウ=月の字句(軸・磁区・竺)の綜(荘=道教の荘子)』、『月の 多くの孔を観』、『月の巫の家の怒』だわ」 私 「『工』はアルファベットの第八字、『H(エッチ=越地・悦智)』を 横にした漢字だ。『工』は糸を紡ぐ糸車だ。そしてHは『水素』の原子・ 化学記号だな」 ユカリ 「Hydrogen(ハイドロゲン)だわ!・・・ハイドロゲンを漢字 転換すれば、『灰の泥の源』、『把・緯度・路・弦』、『配・土・炉・源』 、『般・緯度・路・弦』、『頗(よこしま)の緯度の路に現』だわ!!・ ・・まさに『横島』だわ」 私 「ギリシャ文字では第七字で『H(イタ=葦田・意他・板)』。小文字 の『η(Η)』は『女性名詞単数主格』に付く『定冠詞』だな」 ユカリ 「『η(イタ)』が『女性名詞』の『単数主格=探諏宇珠画』に付く『 定冠詞=逓干支=帝漢詩=艇監視=汀環視』・・・『楊貴妃=玉環』と『 玄宗皇帝』をうたった『長恨歌』だわ!!・・・後宮の門は黄門、コウモ ンなら水戸の黄門さまで、去勢された官宦だわ。まさに、門はカドで、角、 過度・・・化土、花の奴だわ・・・」 私 「紅(べに・くれない)の門(もむ・かど)なら、イト(糸)のタクミ (工=匠=医=巫)の門(母務)で、紅の門は身体では二枚の赤い唇(く ちびる)だな・・・女性器そのものだな」 ユカリ 「・・・そうョネ・・・そして、『倭人伝』の『華の奴の国』だわ」 私 「そして『宿曜経』の『角(かど・すみ)』、『女(おんな)』の『又 (また)』だな」 ユカリ 「結局、シュメール、エジプト、ギリシャ、インド、小アジア、中国、 どこでも『神々』の共通項は『天体の星』なのよね」 私 「ああ、『アモン』は人間の姿では皮膚が青に塗られて描かれている。 ヒンドゥー教で肌色が青いのは変幻自在の『ヴェシェーヌ神』だ。多分、 インドで変化した『アモン』だ。日本じゃ『あお馬祭』の『青馬=白馬』 さ。『バ』は魂のことで、天空が黒いバックの夜の月の色が黄色で、天空 が青いバックの昼の月の色が白だからだ。昼に太陽と月が出ている時期が 『天空の両目=双眼』だ。左眼が太陽、右眼が月。時には月が太陽を喰う 日食現象にもなる。メとメがカサナル、だな」 ユカリ 「肌色が青い変幻自在の『ヴェシェーヌ神』?チャンドラで、月の変化 のことなのね」 私 「『アモン』はエジプトの重要な地域のあらゆる神々と習合された別格 の神だからさ。色んなモノと重なるんだ。イスラム教の神は『アラー』だ が、『月神』だ。エジプトで『ラー』と云えば『太陽神』だ。だが、もし、 古代エジプトの知識人が実体、丸い天体としての太陽・地球・月の宇宙で の関係を知っていて、『太陽・地球・月・星=諸天体』を比喩として『神 々』である、と人々に語ったならば、その形が丸いモノならば何でも『神 々の変身・化神』として重ねていったと考えることが出来る。とにかく、 英語での『Moon』をM+O+O+Nの形、絵文字として考えてみると どうなるかな?、面白いことがわかるハズだぞ。ユカちゃんの想像力に全 ての鍵が存在するんだ」 ユカリ 「Mって・・・Mは△△の重なり、ΛΛの重なりで山と山・・・Mou ntain、『Mahomet will go to maounta in』で、、山師、詐欺師の居直りの言葉だわ。VVの逆重なり、Wの逆 で谷と谷だわね・・・クレパスは氷河や雪渓に出来る深い割れ目で、Cr evass。Couloirは渓谷・・・どちらも水が流れて行く溝で割 れ目だわ・・・英語のクリパスルは『crepucle=たそがれ』で、 『crepuscular=明け方、夕暮れの薄明りの』だわ」 私 「薄ぐらい紅の天空に見えるのは暁の明星(Αυγερινοs=アヴ ゲリノス)、宵の明星(Εσπεροs=エスペロス)で、金星(Αφρ οδιτη=アフロディティ)だ」 ユカリ 「クレは紅(くれない)色で、『呉(くれ)』は、ウ、ゴの発音」 私 「羽後は秋田と山形。九州の飽田への宗殿、参詣で、『雨後の筍(竹の 子)』は次々に出て来る『筑紫の坊や』だ。何処からきたのかクレタ島は ギリシャ」 ユカリ 「Mはしゃがんだ人の足や脚を曲げて広げているようにみえるわ・・・ マタで、タニだわ!・・・これはもう、出産時の女性のことだわね」 私 「そしてMは月曜日のMonday、Maは母親のmammaで、アル ファベットの第十三番目だ」 ユカリ 「十三歳で卑弥呼の後を嗣いだ壱与だわ・・・Mは母親の又なのね。そ して太陽や月が昇る場所で、生まれる場所・・・山と山の狭い間で、水が 流れて行く谷間・・・カイで、甲斐だわ。OとOは太陽と月。Nは?・・ ・Λ+Iか、あるいはI+V・・・?山にI、Iに谷・・・Iは、アルフ ァベットの第九字だわよね」 私 「Iはローマ数字の一だ。I+V=Ⅳで、4だろう。四=口(コウ・く ち)+八(ハチ・やつ)、シで、死で始さ。そしてヨッツは預都、夜津だ」 ユカリ 「山の一(ヒ・はじめ)、一(ヒ・はじめ)の谷なんだわ・・・死者の 山、死者の谷なのね。そして、Iはアルファベットの第九字で、I+X= Ⅸで、『I』は1で、ハジメ(一)を重ねる『X』=『十』、『10のナ ナメ』で、9=九なんだぁ!」 私 「9と6はオタマジャクシの逆位置だな」 ユカリ 「カエルの子で、ガマの己(コ)は北斗七星の柄の図」 私 「Nは爪や釘のnail(ネイル)、生まれるのNatus(ナッツ)、 名詞の中性のneulter(ネユゥタ)、古代ローマの名前のnome n(ノーメン)、主格ののnominative(ノミネーティブ)、真 昼、正午のnoon(ヌーン)、名詞のnoun(ナウン)、数、番号の number(ナンバー)、海軍のnavy(ネービィ)、新しいのne w(ニュウ)、北のnorth(ノース)の略だ」 ユカリ 「参ったわ、おじさん!これを漢字転換すれば、『ネイル』は『ナイル 河』で、『寝入る・音要る・子居る・根入る』で、『名意留(流・婁・瑠 ・琉・屡・・)』だわ。『ツメ=甲』は鷹の爪、隼の爪、鷲の爪、とにか く猛禽類の爪、獣の爪で、『津女』だわ。建築、造船に使う『くぎ』は『 工技・句義・狗祇・矩木(矩其)・茎・久喜・口伎・工宜(巫誼)』だわ よ。生まれるの『ナッツ』は『夏津・奈津津・捺柘図・名柘柘・拿筒』で、 ボルト=凸とナッツ=凹で、種や豆。中性のチュウセイは忠誠、中世、中 正、沖西、注正で、『ネユゥタ』は『子湯唄・根油有田・値喩芋侘(与の 妹の横島)』で、『卑弥呼、壱与の告喩』だわ。名前の『ノゥメン』は『 能面・納面・濃女武・能生女務』。名指す、指名の『ノミネイティブ』は 『呑寝手居威武・乃美禰委帝分・之壬子亥綴部・埜三音異訂部・蚤子要帝 部』で、拿せ座す、那は砂(沙)の州。真昼、正午は馬で、午の時間の『 ヌゥウン』は『濡雨有無・奴烏矛』。名詞の『ナウン』は『拿雲・納運・ 名有無・茄産・那生・菜膿』。数、番号の『ナンバァ』は『難波娃・南場 蛙・楠場亜・南無馬吾・拿務婆亜』。海軍の『ネィビィ』は、まさに海部、 海女、海士で『子移日意・根囲尾移・音要毘異』よ。新しいの『ニュウ』 は『入・乳・柔・貳有・迩憂・尼邑・似邑・児喩有』だわ。そして、北、 北方の『ノース』は『ノウス=野臼・乃碓・之有珠・廼迂洲』で、キタだ わ」 私 「そして、月=φεγγαρι(フェンガリ=敷衍駕里)=σελην η(セリニ=背里貳)で、新月=晦日(みそか・カイビ=堺日)=νεο φεγγαρι(ネオ・フェンガリ=音緒・敷衍画理)、三日月=μισ οφεγγαρο(ミソ・フェンガロ=未素、羊祖・敷衍河鷺)、満月= πανσεληνοs(パンセリノス=氾瀬浬乃洲)だ。そして太陽がη λιοs(イリオス=入里押洲=西嗚洲)で、天空はουρανοs(ウ ラノス=宇羅廼守)だ」 ユカリ 「どちらも変装の名人、『怪人二十面相』なのね」 私 「動物の姿では『雄羊』や、『雄羊の頭』の人身、そして『鵝鳥』、『 蛇』で象徴され描かれてある。古代エジプト語で『雄羊』は『バァ』と云 うらしいんだ。魂も『バ』だからな。羊は八+手か、八+王+一(尻尾) かな」 ユカリ 「婆で、芭、馬、場、罵で、ハなのね。でも男の神なのに」 私 「ああ、まさに『伊佐那岐』だ。だが女神にも習合されているんだ。と にかくすべての神が『アモン』と一体化されたんだ。『アモン』はギリシ ャでは『ゼウス』と同一視されていた。妻は『禿鷹』に化神された『ムト』 で、息子は『月の神』、『ホンス』なんだ」 ユカリ 「ヒツジは、未で『八支』で、綿羊(メンヨウ)だわね。同音異字のメ ンヨウ(面容)は顔の表情で、『おももち=将模母地=将母喪地=尾模文 字』。面妖は不思議で、『あやしい=阿哉椎=綾四囲=文思惟』だわ。漢 字分解すれば、『未』=『十+丁(T)+八=T定規』で、『十+不』に も見えるわ。重なる譜よね。『鵝鳥』は我、鳥の鳥で、『随史・倭人伝』 の『賀の鶏』、方位と時刻の『臥の酉』で、西と夕方の暮れの刻、そして 『画帳』なんだわ・・・おじさん、ガッチョーンって、『クレーィジー・ キャッツの谷啓』の流行語よ」 私 「クレのイジで、タニ・ケイか、そうだったな。確かに芸人だ。そして、 長崎の『賀(加目の人=亀の日斗)の長』=『臥(臣+人)の長』で、『 多人長』と云う人物だな」 ユカリ 「『多人長(おおの・ひとなが)』!!・・・『古事記・序文』の『偽 書作成者』、『太安萬侶=多人長』として、古事記研究家の大和岩雄氏が 執拗に追求し、論争してきた人物だわ」 私 「ああ、『大和岩雄』氏は『古事記・序文』を記録した人物こそは『弘 仁私記・序』の『多人長(おおの・ひとなが)』らしいと、ネ。しかも『 古事記』の『成立論』としてだ。この説を『文字霊振り』で考えれば、大 和岩雄氏には『迷惑』かも知れないが、簡単に援護射撃出来ると、思うの だが、どおだろうカナ?」 ユカリ 「・・・『多人長(おおの・ひとなが)』の『人』と『長』の同音維持 =同音異字』の懸けで、『弘仁私記』の『弘』、『仁』、『私』、『記』 の懸けだわ。『弘仁私記=公認識=後任識=頁認識=稿認識=行認識』な んだわ!」 私 「そして、『光(ひかり)認識=庚(金の兄)認識=熊(球磨祖)認識 =甲(つめ・かぶと・カン・木の兄)認識=皇(孝の皇)認識=后(梗・ 更=讃良)認識=好(女一了)認識=交(音符)認識=江(長江)認識= 港認識=航認識=坑(あな・穴・孔)認識=尻(しり・岬・鼻・美咲)認 識=考認識』の『日本書紀』である藤(藤原)の音の異字であり、『史記 ・天官書(司馬遷)』や『准南子・天文訓(劉安)』の道(道教・天文軌 道)の音の意字だな」 ユカリ 「凄いワッ!!・・・でも私とおじさんは『古事記・成立論』じゃぁな くて、『古事記』の『文字霊振り論』で、『古事記・意図論(異図論)』 よね。『多人長(おおの・ひとなが)』が『秦一族』で、『国語・言語』 と『歌舞・謡曲』の家元なら『太秦(ローマ帝国)』の流れの人物で、『 希臘(ギリシャ)』、『土耳古(トルコ)』、『埃及(エジプト)』、『 希伯來(ヘブライ)=猶太(ユダヤ)』、『希臘(ギリシャ)』、『波斯 (ペルシャ)』、『土耳古(トルコ)』、『蒙古(モウコ)』、『高句麗』 、『新羅』の文化に染まって、『九州』へと経由してきた人々。『日本書 紀・巻第廿六・斎明天皇・四年・五月』の『建皇子』死亡の記事と、『十 月・庚戌朔甲子』にある『建皇子追慕の歌』を特に『秦・大蔵造・萬里』 に憶えさせた、とある記録。そして『六年・高麗の使い人・乙相賀取文』 等の漢字転換に秘められた文字だわ」 私 「まさに、高=尭=多寡=多可=孝=嵩=鷹の神、『秦河勝』、河の神、 カバ神の『駕の弔(とむらい)』、大臣(おほおみ)の秘密にされた『臥 (ふせ・ガ)られた長(なが・チョウ)』だな」 ユカリ 「ピラミッドや、ナイル(名居留)河西岸の王家の谷に伏せられた長、 臥せられた長なのね。しかも『賀の肇(はじめ)』、『賀(画)を調(し らべる)』、『賀(雅=からす=鴉=烏=卯)を重(かさねる)』なのね。 烏=太陽(日)と、卯=月の重なりで、日食と月食だわ」 私 「そして息子が『月の神』の『ホンス』だ」 ユカリ 「それは『古事記』と『日本書紀』に重ねれば、『本(もと)の州(く に)』、『翻(ひるがえす)の諏』、『品(しな)の諏』、『叛(さかし ま)の素』、『奔(はやき)の洲』で『本の素』で、『月の神』と云うわ けなのね」 私 「さすがユカちゃんダナ。ジャァ、妻の『禿鷹の姿』の『ムト』は?」 ユカリ 「『ムト』は武の都だわ・・・あるいは矛(ほこ)の斗(はかり)か、 牟の図(はかり)・・・モトなら母の登、母の渡で『やまととももそ姫』 よね・・・禿鷹は禾(のぎ)で能義(禾)の日渡(儿=ひと)か、足(あ し=芦)で、广(がんだれ)、隹(ふるとり)の鳥(とり)で、元は誰、 府に留、渡の里の『止利』だわ」 私 「『アモン』はユダヤ教やキリスト教で唱える『アーメン』だろうな」 ユカリ 「『アーメン』なら『アーメム』で『アメム(雨霧=飴無=天武=編務 =海部務=海士矛=海女鵡=尼夢)』だわ」 私 「そういうコトだな。さて次は『アナト=アーンセト』だが、この神は 『ラー』の娘で、『セト=バアル』の妻、そして戦の女神でギリシャでは 楯と槍を持つ『アスタルテ』と同一視されている。『騎馬と戦車の女神』 で、豊作と多産の女神だが生涯『石女(うまづめ)』だ」 ユカリ 「フーン、なるほど『石女(うまづめ)』で『いしおんな=いしめ』と 云うわけなのね。それでウマのツメなんだ」 私 「そして『穴門の女神』と云うわけだ」 ユカリ 「アナトよね」 私 「次に『アヌケト=アーンケト』だが『増水の女神』で『水の女神』だ。 『イシス』と重ねられている女神で、化神の姿は『カモシカ』だ。ギリシ ャでは『ヘラ』と同一視されていたんだ」 ユカリ 「カモは神で、シカは王だわ。阿(あ)の奴(ど)の華(はな)の都( みやこ)、阿蘇の渦土(カド)=宇土よね」 私 「そして『娃(月の女神=奎)の奴(女の又)の懸で、県(あがた)の 異図の心の途』だ」 ユカリ 「『ヘラ』は女神の『最高神』で、最=日取り、高=亠(音略・立つ日、 タカク)は口(くち)、冂(まきがまえ・けいがまえ)の口(くち)。昼 の正午で午支の時間帯だわ。・・・天照大御神・・・でも『増水の女神』 で『水の女神』でしょう?」 私 「天が雨だからさ。雨が降れば河川は増水するさ。大御神=オホオンジ ンで、将に補う音を訊ねよで、ジンは尋・仁・甚・壬・尽だからな」 ユカリ 「あっ、そうか、そうよね」 私 「まさに午=馬の史で、馬の子、馬の司、婆の始、芭の姉、場の姿、罵 の祇、葉の詞、波の茨=御津は肥、日の下のツギだ・・・午支のヒルは去 ってやって来たのは未支の羊と云うわけだ」 ユカリ 「未は聖母マリアの『未艶(ミエン)』でもあるのよね。未だ曲(旭・ 極・局)の豆(燈・島・東)の色(燭・職・属)にアラズ、だわ」 私 「次はギリシャ語で『アヌビス』と呼ばれている黒犬の頭、人身の姿の 『インプ』だが、この神の母親は『牝牛のヘザト』、あるいは『雌猫のバ ステト』とされている。だが、一般的には『オシリス』と『イシス』の息 子となっているのだ。『アシウトの主』、『幕屋の清掃の主』、『墓地の 主』、『山の主』、『洞窟の主』、『死者の魂を導く神』となっている。 『インプ』と『トト』が『オシリス』の前で死者の心臓の重さを羽のオモ リで計りその罪を調べるのだ」 ユカリ 「『死者の書』の絵にある審判ね」 私 「ああ、この検査に合格すると『オシリス』と一体になれるのだ」 ユカリ 「神と一体化するのよね」 私 「エジプトのミイラだが、包帯でグルグル巻にされているよな。あれは さ、蚕(かいこ)が幼虫となって繭糸を吐き出し、繭の中に入って、そし て孵化して蛾になるのと同じだよな。そして蛾は空中に飛び出すだろう。 蚕=卵・幼虫・繭・孵化・蛾の蘇生(甦生)で、繭玉=絹糸だ。ケンシは 懸詞、懸史、謙支、兼祇、建子、遣使で、『日本書紀』の外国からの遣使 の名前で、懸意図は懸伊都の存在だな。そして新羅の献使の『金』だ。組 成される顕嗣(柑)は白いイトだで、蘇生、再生だ」 ユカリ 「!?・・・再生の儀式なのね、アレは・・・そうか、祭政なんだ」 私 「『蘇我』氏って、源密に書けば『蘇蛾』だな。蘇(よみがえ)りの儀 式がカイコさんと重ねられたんだ。だからカイコの漢字は『天の虫』で『 蚕』なんだ。すると『天武天皇』は『蘇我』氏の再生だな。『古事記』の 『眉輪皇子=目弱皇子』で、彼を助けたのは『都夫良(つぶら=圓=円) 意美(おみ=臣)』だ。臣は『眼(目=芽=女)』を見張っている様で、 目=モク、芽=ガ、女=ニョ・ジョ・音名だ」 ユカリ 「すごい、まさに・・・ツブラのオミだわ・・・エジプトって・・・」 私 「マユツバモノって言葉もあるわな。だがだ、繭(まゆ)は絹糸の原材 料だ。勾玉だ。絹糸って原産地はエジプトなんじゃないかな。東西交流で 西方の絹糸が中国や日本へもたらされ、その絹糸が優秀に改良されて逆輸 出された・・・あるいは『卑弥呼』の古代では既に優秀な絹糸の生産がさ れていた。絹の布地は九州の環濠集落から発見されているよな。弥生時代 後期のモノらしいが。しかも日本に渡来した『秦(はた)氏』や『漢(あ や)氏』は優秀な織物の技術を持っていた。しかも『日本書紀』の『秦河 勝』の『虫祭り』の話しだ・・・古代ギリシャ、ローマには既にシルクは 生産されていた。もちろん、古代エジプトでも・・・多分、太古の『卑弥 呼』以前にも蚕の生産、絹織物の技術者は存在していたのではないだろう かな。絹糸(ケンシ)は剣士、検死、検視、犬歯で、星座では『シリウス の歯(破)』で、牙(きば・ガ)だ。上下の顎に付く歯並びは、娃後(阿 児・亜語)に就(附)く頗(葉)列び、だ」 ユカリ 「縄文人って犬のお墓まで作ったのよね。犬は友達だったんだ。・・・ 絹糸って、縄文時代にもあったのかなぁー」 私 「多分な。エジプト神話では『インプ=アヌビス』は『ホル=アヌビス』 として『セト』と戦うが、『セト』は『セト=バタ』として習合されて仇 役で語られているのだ。『バタ』だぞ。『倭人伝』には『秦王國』の記録 があったよな」 ユカリ 「ええ、ハタは、織物のハタで、秦氏、幡で、八幡なのね」 私 「ああ、そう言うことだ。ギリシャでは『インプ=アヌビス』は『ヘル メス』と同一視された。とにかく、『インプ』が『黒犬の姿』なら『魏志 倭人伝・巻参拾』では文字を採れば『狗奴国の王』だな」 ユカリ 「『狗奴国の王』!・・・インプは淫婦・・・『巻参拾』は『日本書紀 ・持統天皇』だわ・・・黒犬=刻乾(更夜=五・初甲=五半・宵・北西) だもの」 私 「『バビロンのインプ』と言う言葉もあるな」 ユカリ 「堕落させてしまった娼婦のことね」 私 「女性は男性にとって『女神=魔女』なのさ」 ユカリ 「じゃぁ、男性は女性にとって『男神=間男』なのかしらッ」 私 「ナカナカ、云うな、乙女のユカちゃんが」 ユカリ 「・・・人間って浮気性なのよね」 私 「次は『牡牛の頭、人身』の『アピス=ハアーピ=セラピス』だが、そ の双角の間に太陽が描かれている。『農耕、豊穣の神・葬儀の神』で、『 プタハ(造物神)=オシリスの魂』そのものだ。特定の妻はいないが『七 頭の牝牛』が彼の妻妾だった」 ユカリ 「『プタハ』は農耕の牛だから『歩いて田に播く』で、『扶く多の葉』 かしら」 私 「ああ、亠(ナベフタ=音の略字)の葉だな。そして『牛宿』は『宿曜 経=二十八宿』の『主神の宿』で、白道に並ぶ他の宿の五倍も離れた位置 にあるからな。牛の化神は『ゼウス』だしな。だが『七頭の牝牛』が妻妾 なら宰相で、第2宮の牡牛座は女性星座で守護星は『金星=アフロディテ ィ=ヴィーナス』だから慈愛(児姶・字合)の女王=イシス=卑弥呼=イ ヨ=壱与で、七夕津女=木花之佐久夜姫だな」 ユカリ 「魂魄(バァ=カ)は日月と星(姓=聖)の辰(時)だものね」